「上津屋橋(こうづやばし)」は
久御山町と八幡市を結ぶ
木津川に架けられた木橋
川が増水すると橋桁が流される構造ゆえ
通称「流れ橋」と呼ばれている
現在の「流れ橋」は
橋桁(はしげた)が流れた状態
11/9より復旧工事が行われますが
今回の工事は今までとは少し違い
「流れ橋」自体が変わるとの事なんですが・・・
橋長(全長)356.5m、幅3.3m
歩行者と自転車の専用橋で
手すりはなく
街路灯もないため夜間は暗い
橋桁が流失した場合
約500m下流側にある新木津川大橋などへ
迂回することになる
何故こんな橋が
現在まで残っているのか?
通常の桁橋では
橋脚と橋桁は固定してあるが
「流れ橋」では
橋桁は橋脚に載せてあるだけ
水位が上昇すると
そのまま水に浮かんで流されるようになっている
これは、橋の強度を高めて
水の圧力に耐えようとするのではなく
構造物の一部が流されてしまうことによって
破壊に到る圧力を受け流すという考え方
加えて、上流から流されてきた物が
橋脚と橋桁の間に引っかかり
ダム様の塊を作ってしまい
それが増水によって決壊する事態も
この構造であれば未然に防ぐことができる
堤防の間を結ぶ永久橋の建設は
費用がかかるため
このような構造が採用された
というのが理由です
そしてもう1つ
橋が流れること自体が
観光の大きな要素となっていること
また、近代的な橋とは異なる外観を利用して
時代劇のロケーション撮影地としても利用されている事なども
現状保存の理由になっている
しかし
1953年(昭和28年)の台風13号による
橋桁流出から数えて
2014年(平成26年)の台風11号に伴う大雨による
橋板流出までで21回も流出
2011年からは4年連続の流出
橋桁が流出すると
復旧までの数ヶ月間橋が通行不能になり
生活に支障をきたす
また復旧のために
数千万円単位の修繕費が発生することから
「府民の税金を木津川に流しているようなものだ」
といった批判が出るようになっている
京都府知事の山田啓二も
2014年8月の台風11号の被害を受けて
「橋としての機能を果たしていない」として
橋の構造を見直し
永久橋にすることも含めて検討を行う方針を明らかにした
一方、
2013年の流出では
流出後の観光客が大幅に増加するなど
観光の大きな要素となっていることから
永久橋への架け替えに反対する意見もある
それらの意見を踏まえて
京都府は
橋全体をかさ上げするなど
流出リスクを低減する形で復旧する方針を決め
当初予算案に4億600万円を計上
現在の木を主体とするデザインは踏襲し
復旧工事を11/9に着工
年度内の完成を目指す事になった
府が検討委員会を発足させ
撤去やコンクリート製の流れない橋にする選択肢も含めた
復旧方法を議論してきた結果
橋を現在より75センチ高くした上で
流木やごみなどを引っ掛かりにくくするために
現在約3~6.2メートルの橋脚の間隔を
約9メートルに広げることにし
構造は木造を主体に
一部橋脚をコンクリート製に変更
橋板を支える部材も
一部を強化プラスチックに変え
強度を高める
これで「流れ橋」は
「流れにくい橋」へと変身します
今でしたら
流れた状態の橋が見られますが
次は果たしていつになる事か・・
工事は11/9から
気になる方は
ご覧になって見てください
長々となりましたが
ご清聴ありがとうございます
いつも応援有難うございます!
お手数をお掛けします。 m(_ _)m
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